C. think-cellをカスタマイズする

このチャプターでは、think-cell をカスタマイズする方法、つまり既定色やその他の既定のプロパティを変更する方法について説明します。

スタイル ファイルを使用して、次のプロパティを変更できます。

最初のセクションでは、スタイル ファイルの作成と読み込みについて説明し、スタイル ファイルを組織で展開する方法について説明します。どのような場合でも、これらのタスクの理解が必要です。その後、スタイルファイルのチュートリアルに従って独自のスタイルファイルを作成するか、スタイル ファイル形式で形式リファレンスを参照できます。

C.1
think-cell スタイルの作成
C.2
スタイルファイルの読み込み
C.3
think-cell スタイルの展開
C.4
スタイルファイルのチュートリアル
C.5
既定の議題スライドのレイアウトを設定

C.1 think-cell スタイルの作成

任意のテキスト エディターを使用して、既存のスタイル ファイルを簡単に変更できます。専用の XML エディターを使用して、新しい think-cell スタイル ファイルを作成する必要があります。自動的にエラーをチェックし、エラーの解決方法を提案して、あなたをサポートします。このようなエディターの推奨事項とその設定方法のヒントは、 に記載しています

https://www.think-cell.com/kb/0191

専用の XML エディターは通常、ドキュメントのエラーを強調表示し、[Ctrl] +スペース バーなどのキーボード ショートカットを使用すると、オートコンプリートをトリガすることができます。エディターは現在のコンテキストに適用可能なタグ、属性、値の選択肢を提供します (テキスト カーソルの位置)。ハイライトされたエラーの上にマウスを移動すると、エラーの詳細な説明が記載されたヒントが表示されます。

いくつかのサンプルスタイルファイルはthink-cellと共に提供され、think-cellインストールフォルダー内のサブフォルダー「styles」で見つけることができます。まず、インストール フォルダーの場所を見つけてください。 image  その他メニューの [About] (情報) をクリックすると表示されます。

インストール フォルダーを見つける

このフォルダーを開いてサブフォルダー「styles」に移動します。例:

C:\Program Files\think-cell\styles

ファイル「generic style.xml」を開きます。このように見えます。

Visual Studio Express for Web にロードされている既定のスタイル ファイル

エディターは自動的にファイルのエラーをチェックします。エラー リストを表示するには、表示>エラー リストをクリックします。

Visual Studio Express for Web の空のエラー リスト ウィンドウ

編集したスタイル ファイルを保存する前に、警告またはエラーが表示されていないことをご確認ください。

もちろん、XML をサポートしているその他のエディターも使用できます。ファイルは.xml拡張子を付けて保存する必要があります。

C.2 スタイルファイルの読み込み

スタイル ファイルを読み込むには、 image  その他メニューから [Load Style File...] (スタイル ファイルの読み込み...) を選択します。ダイアログで、スタイル ファイルを含むフォルダーに移動し、ファイルを選択して 開くをクリックします。これは、現在のプレゼンテーション内の新しいグラフに対して使用されます。

例えば、think-cellのインストールパスの「styles」ディレクトリからサンプルのスタイルファイル「example_style_complex.xml」を読み込むと、色および配色のプロパティコントロールにカスタマイズされた項目が含まれるようになります。

複雑なサンプル スタイルの読み込み後、変更された色と配色のリスト

既存のグラフに特定のスタイルの色や配色を適用する場合は、手動で操作を行う必要があります。

C.2.1 プログラムでスタイルファイルを読み込む

例えば、新しいまたは更新されたテンプレートを作成するワークフローの一部として、スタイルファイルをプログラムで読み込むこともできます。API呼び出しの精度が高いため、指定のカスタムレイアウトを対象にするなど、スタイルファイルを読み込む際に追加のオプションを指定することもできます。カスタムレイアウトの四角形の領域にスタイルを制限することもできます。

スライドの左右で異なる色の背景を使用するカスタムレイアウトがあると仮定します。右側はプレゼンテーションの残りのスライドの背景と一致するため、マスターで設定したスタイルをここに適用することに問題はありません。一方、左側は異なる背景を使用しているため、左側に適切なのは変更されたスタイルです。この場合、すべてのプレゼンテーションに単一のスタイルファイルを設定するため、LoadStyleを使用します。次に、該当するカスタムレイアウトの左側のみに異なるスタイルを設定するため、LoadStyleForRegionを使用します。

次のセクションでは、利用できるAPI呼び出しについて説明します。

C.2.2 LoadStyle

C.2.2.1 署名

tcaddin.LoadStyle( _ 
    CustomLayoutOrMaster As Master, _ 
    FileName As String 
)
スタイルファイルをカスタムレイアウトに読み込む場合の署名は次の通りです:
tcaddin.LoadStyle( _ 
    CustomLayoutOrMaster As CustomLayout, _ 
    FileName As String _
)

C.2.2.2 説明

PowerPointから読みだされたこの機能は、「FileName」のスタイルファイルをパラメーター「CustomLayoutOrMaster」経由で指定されたマスターまたはカスタムレイアウトに読み込みます。

C.2.2.3 例

' When Option Explicit appears in a file, you must 
' explicitly declare all variables using the Dim 
' or ReDim statements. If you attempt to use an 
' undeclared variable name, an error occurs at 
' compile time. 
' Use Option Explicit to avoid incorrectly typing 
' the name of an existing variable or to avoid 
' confusion in code where the scope of the 
' variable is not clear. If you do not use the 
' Option Explicit statement, all undeclared 
' variables are of Object type. 
' http://msdn.microsoft.com/en-us/ 
' library/y9341s4f%28v=vs.80%29.aspx 
Option Explicit
 
Sub LoadStyle_Sample() 
 
   ' Get the think-cell add-in object 
   Dim tcaddin As Object 
   Set tcaddin = Application.COMAddIns("thinkcell.addin").Object 
 
   Dim master As Master
   Set master = Application.ActivePresentation.Designs(1).SlideMaster
   
   Dim style As String
   style = "C:\some\path\styles\style.xml"
 
   Call tcaddin.LoadStyle(master, style)
End Sub

C.2.3 LoadStyleForRegion

C.2.3.1 署名

tcaddin.LoadStyleForRegion( _ 
    CustomLayout As CustomLayout, _ 
    FileName As String, _
	Left as Single, _
	Top as Single, _
	Width as Single, _
	Height as Single _
)

C.2.3.2 説明

PowerPointから呼び出されたこの機能は、「FileName」のスタイルファイルをカスタムレイアウト「CustomLayout」に読み込み、適用範囲をLeftTopWidthHeightによって指定された領域に制限します。スライドの残りの部分には、LoadStyleを使用して事前に読み込まれたスタイルが適用されます。

パラメーター、LeftTopWidthHeightはPowerPoint上の点で指定します。通常、これらのパラメーターはスライド全体の高さと幅の一部として設定します。例えば、スライドの右側3分の2を占める領域の場合は、Leftをスライド幅の1/3に、Width2/3に設定します。

また、スライドやカスタムレイアウトに手動で図形を追加することや、プログラムで図形のプロパティ、LeftTopWidthHeightをクエリすること、LoadStyleForRegionと数値を使用してスタイルを図形で覆われている同じ領域に制限することもできます。

カスタムレイアウト1件につきthink-cellは最大2つのスタイルをサポートします。ひとつはLoadStyleを使用して設定し、領域に制限されていない部分すべてに適用されるスタイルで、もうひとつはLoadStyleForRegionを使用して設定するスタイルとなります。

C.2.3.3 例

' When Option Explicit appears in a file, you must 
' explicitly declare all variables using the Dim 
' or ReDim statements. If you attempt to use an 
' undeclared variable name, an error occurs at 
' compile time. 
' Use Option Explicit to avoid incorrectly typing 
' the name of an existing variable or to avoid 
' confusion in code where the scope of the 
' variable is not clear. If you do not use the 
' Option Explicit statement, all undeclared 
' variables are of Object type. 
' http://msdn.microsoft.com/en-us/ 
' library/y9341s4f%28v=vs.80%29.aspx 
Option Explicit
 
Sub LoadStyleForRegion_Sample() 
 
   ' Get the think-cell add-in object 
   Dim tcaddin As Object 
   Set tcaddin = Application.COMAddIns("thinkcell.addin").Object 
 
   Dim layout As CustomLayout
   Set layout = Application.ActivePresentation.Designs(1).SlideMaster.CustomLayouts(2)
   
   Dim left, top, width, height As Single
   top = 0
   left = 0
   width = layout.Width / 2
   height = layout.Height
   
   Dim style As String
   style = "C:\some\path\styles\style.xml"
 
   Call tcaddin.LoadStyleForRegion(layout, style, left, top, width, height)
End Sub

C.2.4 RemoveStyles

C.2.4.1 署名

tcaddin.RemoveStyles( _ 
    CustomLayout As CustomLayout _ 
)

C.2.4.2 説明

PowerPointから呼び出されたこの機能は、カスタムレイアウトCustomLayoutからすべてのスタイルを削除します。その後、マスターに読み込まれたスタイルが適用されます。カスタムレイアウトにスタイルが読み込まれており、別のスタイルがカスタムレイズとの指定の領域に制限されている可能性があります。RemoveStylesはすべてのスタイルを削除するため、この両方が削除されます。マスターには常に有効なスタイルを関連付ける必要があるため、マスターに読み込まれたスタイルは削除できません。別のスタイルファイルで上書きすることはできます。

C.2.4.3 例

' When Option Explicit appears in a file, you must 
' explicitly declare all variables using the Dim 
' or ReDim statements. If you attempt to use an 
' undeclared variable name, an error occurs at 
' compile time. 
' Use Option Explicit to avoid incorrectly typing 
' the name of an existing variable or to avoid 
' confusion in code where the scope of the 
' variable is not clear. If you do not use the 
' Option Explicit statement, all undeclared 
' variables are of Object type. 
' http://msdn.microsoft.com/en-us/ 
' library/y9341s4f%28v=vs.80%29.aspx 
Option Explicit
 
Sub RemoveStyles_Sample() 
 
   ' Get the think-cell add-in object 
   Dim tcaddin As Object 
   Set tcaddin = Application.COMAddIns("thinkcell.addin").Object 
 
   Dim layout As CustomLayout
   Set layout = Application.ActivePresentation.Designs(1).SlideMaster.CustomLayouts(2)
   
   Call tcaddin.RemoveStyles(layout)
End Sub

C.3 think-cell スタイルの展開

think-cell ツールバーの image  その他メニューの [Load Style File...] (スタイル ファイルの読み込み...) を使用すると、現在のプレゼンテーションのマスター スライドにスタイル ファイルが読み込まれます。プレゼンテーションが PowerPivot テンプレートとして配布された場合、think-cell スタイルも暗黙的に配布されます。スタイルを切り替えるには、PowerPoint テンプレートを切り替えます。個々のユーザーに think-cell 形式のファイルを渡す必要はありません。

PowerPoint テンプレートと一緒に think-cell のスタイルを配信することを推奨しています。通常、貴社のデザインを実装するためにはテンプレートとスタイルの両方が必要となり、ユーザーにとって最も簡単な方法は、テンプレートとスタイルを一括展開する方法です。

PowerPointテンプレートの一部としてthink-cellのスタイルを展開するという当社が推奨する方法に従うことが難しい場合には、「defaultstyle」構成パラメーターを使用してデフォルトのスタイルファイルを指定できます (「構成パラメーター」を参照)。パラメーターの値は有効なスタイル ファイルへのパス名となります。正確なパスが含まれていない場合、指定されたファイル名が think-cell のインストール場所から読み込まれます。

次のいずれかに該当する場合は、デフォルトのスタイル ファイルが自動的に読み込まれます。

  1. 新しいプレゼンテーションが作成された場合。
  2. スタイルが含まれていない既存のプレゼンテーションが開いている場合。このプレゼンテーションを保存し、その後再び開くと、スタイルが含まれるようになるため、デフォルトのスタイルが再び読み込まれることはありません。

自動的に読み込まれるデフォルトのスタイル ファイルは、利用できる最近読み込まれたスタイル ファイルのリストで補足情報と共にハイライト表示されます (デフォルト)

使用可能で最近利用されたスタイルのリストが付いたスタイルファイルメニューの読み込みコマンド

C.4 スタイルファイルのチュートリアル

think-cell のインストール ディレクトリ (通常: C:\Program Files\think-cell) では、サブディレクトリstylesにスタイル ファイルgeneric style.xmlがあります。このスタイルは、スタイルが読み込まれないインストールの直後に使用可能な色と配色を継承します。その結果、

  1. generic style.xml のコピーを作成して XML エディターに読み込みます (該当するエディターを選択するにはthink-cell スタイルの作成を参照)。
  2. 次の手順に記載した変更するのに、ファイルを上から下へと順番に実行します。
  3. fillLst要素内のリストから不要な色を削除します。think-cell に表示される色リストの項目に対応するsolidFillpattFillseparatorの要素が見つかります (カラーと塗りつぶし参照)。たとえば、solidFill エレメントを削除するには、開始タグ <solidFill ...> と終了タグ </solidFill> を含め、その間のすべてを削除します。
  4. もしくは、独自の色を作るための新しいセクションを作成します。削除するには、カラー リストの該当する場所に <separator/> を書き込んで、separator タグを挿入します。また、スタイル ファイル内で XML コードの構造をつくるため、改行、インデント、および空白行を自由に使用してください。スペースと改行はスタイルの結果に影響を与えません。
  5. solidFill 要素を使用して独自の色を追加します。赤色、緑色、青色の各チャンネルに対して独自色の名前と値が必要です。貴社のコーポレート アイデンティティに関する仕様書で該当する数値を確認してください。色の名前を「Light Green」 (ライトグリーン) にする必要がある場合は、赤色チャンネルの 10 進数の値を 170、緑色 255、青色 42にすると、次のようになります。
    <solidFill name="Light Green"> 
      <sdrgbClr r="170" g="255" b="42"/> 
    </solidFill>
    
  6. fillSchemeLst 要素内のリストから不要な配色を削除します。think-cellに表示される配色リストの項目に対応するfillScheme要素が見つかります (配色を参照)。fillScheme 要素を削除するには、開始タグ <fillScheme ...> と終了タグ </fillScheme> を含めてその間のすべてを削除します。
  7. あるいは、既存の配色を変更します。あなたは
    • fillRef 要素を削除して、配色から1つまたは複数の色を削除することができます。または、
    • fillRef 要素の順番を変えて、既存の色を並べ替えるか、または、
    • 該当する場所の fillScheme エレメント内にfillRefエレメントを追加することで、選択したカラーの 1 つを含めます。上記で定義した色を含めたい場合は、次の行を追加します。
      <fillRef name="Light Green"/>
      

    上記のfillLstセクションで定義されている色しか使用できないことにご注意ください。(上記の手順 3 ~ 5 を参照)。特に、手順 3 で色を削除した場合は、その色を配色からも削除する必要があります。

  8. あるいは、fillScheme 要素を使用して新しい配色を作成します。配色には、「Green Scheme」 (緑色配色) のような名前と、必要な属性 fillSchemeLst の他の系列で使用される色参照、要素 fillRef として色参照のリストが必要です。上記の「Light Green」 (ライトグリーン) の他に、「Orange」(オレンジ)、「Dark Green」 (ダークグリーン) 、「Medium Green」 (ミディアム グリーン)を定義した場合、配色は次のようになります。
    <fillScheme name="Green Scheme" fillRefOtherSeries="Orange"> 
      <fillRef name="Dark Green"/> 
      <fillRef name="Medium Green"/> 
      <fillRef name="Light Green"/> 
    </fillScheme>
    
  9. fillSchemeRefDefault 要素のコンテンツを確認します。name 属性は、新しいグラフを挿入するときに既定で使用される配色を指定します。独自の配色を新しい規定値として設定する場合は、次のようにコードを変更します。
    <fillSchemeRefDefault name="Green scheme"/>
    
  10. 変更したスタイル ファイルを保存して読み込み (スタイルファイルの読み込み参照)、テストします。
  11. think-cell スタイルの展開の説明に従って、新しいスタイルを組織で展開します。特に、同僚に XML ファイルを送信する必要はありませんが、あなた自身の参照として保存しておく必要があります。

C.5 既定の議題スライドのレイアウトを設定

think-cell の議題では、プレゼンテーションで特定のカスタム レイアウトを使用して、ヘッダーまたは画像のような議題スライドで議題の位置やその他の図形を定義できます。テンプレートにこのカスタム レイアウトを追加すると、組織全体向けにこれらの設定を定義できます。

  1. PowerPoint のスライド マスター ビューで新しいカスタム レイアウトを作成します。通常は、希望する think-cell 議題スライドの外観に最もよく一致する既存のカスタム レイアウトのいずれかを複製します。
  2. 新規カスタム レイアウトに「think-cell agenda」 (think-cell アジェンダ) という名前を付けます。think-cell は、この名前に完全に一致する場合 (大文字と小文字も完全に一致する場合) のみ、このカスタム レイアウトを使用します。
  3. 「think-cell agenda」 (think-cell アジェンダ) のカスタム レイアウトには、すべてのアジェンダ スライドに表示させる必要がある図形のみを含めてください。
  4. カスタム レイアウトを編集する場合は、[Elements] (要素) メニューから image  アジェンダのプレースホルダーを選択します。この要素は、カスタム レイアウトの編集中のみ利用できます。この操作により現在のカスタム レイアウトにアジェンダのプレースホルダーが追加されます。
  5. 議題の配置で説明されているように議題のプレースホルダーの位置を選択してください。

この方法で作成された「think-cell agenda」 (think-cell アジェンダ) という名前のカスタム レイアウトが現在のプレゼンテーションにある場合、 image  チャプターはこのカスタム レイアウト (追加の図形も含む) を使用して、事前に設定した位置にアジェンダを配置します。

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