ナレッジベース KB0179
PowerPoint 2013 および 2016 のノート ペインでのスクロールの問題
問題
PowerPointファイルが [標準] 表示になっている場合は、PowerPointのステータス バーで [ノート] ボタンをクリックすると、スライドの下にあるノート ペインで発表者のノートを編集できます。ただし、PowerPoint 2013または2016ではマウスのホイールを使ってノート ペインをスクロールしようとすると、常にテキストのカーソルがある行に戻ってしまいます。
この問題は、PowerPoint 2013および2016のバグが原因です。この件について、弊社はMicrosoftに報告しています。 貴社にMicrosoft Officeサポートの連絡先があり、この問題についてMicrosoftに連絡して修正プログラムを要請なさりたい場合は、Microsoftケース番号114072811653716を使用してください。 think-cellを使用していない場合でもエラーが再現されます。
think-cellを使用しないで再現
以下の手順を行ってください。
- 新しい空のファイルでPowerPoint 2013または2016を開きます。
- PowerPoint で、[挿入] → [think-cell] → [Tool] (ツール)
- PowerPointの図形をスライド上に配置します:ホーム、→図形描画、→楕円。
- 標準表示のPowerPointのステータス バーで [ノート] ボタンをクリックし、ノート ペインを表示します。PowerPointのスライドの下にある [クリックしてノートを入力] を参照してください。
- 垂直のスクロール バーが表示されるまでノート ペインに複数行のテキストを入力します。
- Alt + F11を押して、Microsoft Visual Basic for Applicationsを開きます。
- 以下のコードをClass Moduleとして追加し、「cEventClass」という名前を付けます。
Public WithEvents PPTEvent As Application Private Sub Class_Initialize() MsgBox "EventHandler is now active." & vbNewLine & _ " - Click OK then click to place cursor at the end of the first line in the notes pane." & vbNewLine & _ " - Scroll down in the notes pane with a mouse wheel until the line with the cursor is no longer visible." & vbNewLine & _ " - Click on the PowerPoint Oval on the slide." End Sub Private Sub Class_Terminate() MsgBox "EventHandler is now inactive." End Sub Private Sub PPTEvent_WindowSelectionChange (ByVal Sel As Selection) ActivePresentation.CanCheckIn End Sub
- 以下のコードをModuleとして追加します。
Dim cPPTObject As New cEventClass Sub RunMe() Set cPPTObject.PPTEvent = Application End Sub
- PowerPointプレゼンテーション ウィンドウでAlt + F8を押し、[マクロ] ウィンドウを開きます。
- RunMeマクロを実行します。
- メッセージ ボックスが表示されます。その指示に従ってください。
解決策
Microsoftがこのバグを修正するまで以下の回避策を利用できます。
- ノート ペインの垂直サイズを広げ、スクロール バーが消えるようにします。
- マウスのホイールではなくキーボードの矢印キーを使ってスクロールします。
- PowerPointの [ノート] 表示を使用します:[ 表示、→プレゼンテーション ビュー、→ノート。