[まとめ記事]話題のPIVOTで松塚代表がthink-cellを語る
12 分で読めます — by Risa Abe
- 生成AIでは作れない伝わるパワポ資料の秘訣 - think-cellの魔法
資料作成を理由に残業しているビジネスパーソンはいませんか?そんな方、朗報です。この記事では、パワーポイント資料作成の効率を劇的に向上させるツール「think-cell」について、think-cell Japan社長の松塚展国氏のインタビューをもとに下記の構成でご紹介します。
・松塚展国とは?
・think-cellとは何か?
・生成AIでは代用できない理由
・資料のわかりやすさの秘訣
・think-cell実演とそのポイント解説
・think-cellの未来
・料金と無料トライアル
松塚展国とは?
元ミスター東大という異色の経歴を持つ松塚さんは、「趣味がパワポ作り」と言うほどのパワーポイント愛好家。東京大学院卒業後、博報堂を経て、GoogleやAppier、複数の外資系企業に在籍。2023年8月からthink-cell Japanの代表を務めています。
think-cellとは何か?
松塚氏によると「パワーポイントの資料作りを”徒歩”と例えると、think-cellを使うと”自動車”になる」そうです。つまり、think-cellは分かりやすいビジネス資料を爆速で簡単に作れるツールです。具体的には:
- グラフやデータのを使った資料作成の時間を約70%削減
- ワンクリックで複雑な計算や加工が可能
- 直感的な操作で洗練されたグラフを作成できる
think-cellは22年前にドイツで創業され、当初20年間はマーケティング活動を一切せずに口コミのみで広がったというユニークな歴史を持っています。日本では2年半前に法人を設立し、本格的に販促活動を開始したばかりです。
生成AIでは代用できない理由
「ChatGPTなどの生成AIがあれば、こういうツールは必要ないのでは?」という疑問に対して、松塚氏から明確な答えをいただきました。
生成AIは確かにテキスト系の要約やシナリオ作成は得意ですが、資料作成においては以下の課題があります:
- 人の脳とAIの処理の違い:人間はビジュアルを見て直感的に理解し、その後言語化しますが、LLM(大規模言語モデル)はテキスト化して解釈するため、処理の仕方が根本的に異なります。
- 教師データの不足:分かりやすいスライドの教師データは基本的には世に出ていません。特にコンサル資料など質の高いものは社外秘で非公開となっているため、AIの学習に使えません。
- 細部の調整が難しい:例えば「2024年の売上を赤くして」と指示しても、グラフではなく表の方が赤くなるなど、意図した通りにならないことが多いです。
松塚氏は、10年後はどうなるか分からないものの、当面は人間による加工が必要だと言います。
資料の分かりやすさの秘訣
パワーポイント資料の真の役割はスライドを使って人を説得することです。肝となるのは「人の脳の認知負荷を下げること」だと松塚氏は語ります。人間の脳は論理的に考えることを避けたがる性質があり、論理的に考えようとするとエネルギー消費量が通常の3倍になるためです。
例として、電通が毎年発表している広告市場のデータを例に挙げます。まずは下記のようにデータを表としてあらわしてみます。このスライドをみて、インターネットが牽引していますとパッとわかる人はめちゃくちゃデータに強い方です。普通は読み解くのに時間がかかりますし、トータルの数値を見て増えているんだなということがやっと理解できるレベルではないでしょうか。

このデータをグラフ化して重要な部分に加工を施したスライドがこちらです。単なる数値の羅列よりも、視覚的に市場の変化を表現することで、理解のスピードが格段に上がりませんか。年平均成長率のラベルを入れることで、なんと管区右肩上がりではなく、明らかに加速していることがわかります。また、緑の部分がインターネットのデータですが、大幅に大きくなっていることがわかりますし、コロナ後回復していることも補足をすることによって伝わります。

表のスライドと比較すると、コミュニケーションのスピードは雲泥の差があります。ビジュアライズして補足を加えたほうが確実にはやい。今回はたった一枚のスライですが、実際は何枚もスライドがあり、それが毎日のコミュニケーションに影響するので、このスピードの差が爆発的にコミュニケーションの生産性向上に繋がると考えています。
think-cell実演とそのポイント解説
実際にthink-cellを使って上記のようなスライドを作る様子を、標準パワポのグラフ作成の様子と比較しながら実演してくれました。通常のパワーポイントでは補足情報や数値の追加やその修正・加工に手間がかかりますが、think-cellでは:
- 右クリックで表示される円形メニューで様々な加工が可能
- 「この4年で年平均成長率54%」などの必要な数値が自動計算されるラベルがワンクリックで表示可能
- グラフのサイズ変更やデータポイントを移動をしても、補足情報が自動調整される
また、ガントチャートや滝グラフなど複雑なグラフも簡単に作成でき、マウス操作だけで直感的に使えます。
think-cellの未来
think-cellの将来について2段階の進化があると考えています:
- パワポ作業のさらなる効率化: グラフ調整だけでなく、チーム内で過去の資料をページ単位で簡単に検索できる「ライブラリ」機能の追加

- AI化: think-cellのAIツール「AskBrian」の展開とパワポとの連携強化などをもとに、テキスト化せずに「グラフのままグラフを処理できる」AI技術の開発
「たかがパワポのアドインツールに見えがちですが、我々が目指しているのはデータのコミュニケーションの変革です。think-cellによって、3時間のミーティングが1時間で終わるようになれば、日本の労働生産性が爆発的に向上します」と松塚氏は熱く語ります。
料金と無料トライアル
think-cellは企業単位での契約となり、料金は最小ユーザー数であれば年間約3~4万円、大規模導入の場合は1人当たり年間2万円程度になります。実際に、平均週2〜3時間、月に約10時間の時間節約が期待できるため、給与を時給換算してみるとROIは非常に高くなります。
世界中で120万人のユーザーがいますが、日本ではまだ2万2千人程度で、これからの成長を期待しています。
興味のある方は、企業ドメインのメールアドレス(フリーメールアドレスではトライアルライセンスキーの発行はできません。)で1ヶ月間無料でトライアルを試すことができます。
パワーポイント資料作成時間を劇的に短縮し、伝わる資料をスマートに作れるthink-cell。
「タイパ」そして「分かりやすさ」を追求する皆さんのビジネスコミュニケーションを変えるツールとなれるよう精進してまいります。
もっと読む:

グラフ作成を超えて:think-cell Suiteの紹介
think-cell Suiteに加え、そのPowerPointとExcelの包括的なツールが、プレゼンテーション作成のあらゆる段階でユーザーをサポートします。
— by Stephen Bench-CaponJanuary 21, 2025 | 11 分で読めます
think-cellビギナーズガイド
はじめてthink-cellを使用する人や、その潜在的能力をまだ十分に生かしていないと感じる人には、この総合ガイドは最適です。この総合ガイドであなたのプレゼンテーションを新たな高みへと引き上げましょう。
September 29, 2023 | 11 分で読めます