Interview No.1 - Kenny Wyatt| パワポ作成の強いミカタ!『think-cell』の提供する価値とは?

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マイクロソフトのパワーポイントは、日々プレゼン資料を作成するビジネスマンにとって必須のツールだ。

ExcelやPowerPointなどで作成された資料内には数多くグラフデータが存在し、
それらを手軽に手間なく美しくビジュアル化できるのが、ドイツ発祥のアドオン・ツール『think-cell』である。
全世界100万ユーザーに支持されるthink-cellが、日本国内でも本格的にサービスローンチ。
ここではその魅力について、think-cell社CEOのケニー・ワイアットが語る。

『think-cell』はドイツ発祥のプレゼンテーション作成ツールであり、
パワーポイントによる効率的なグラフ作成・レイアウト補助を行うアドオン・ツールだ。
卓越したUIによる資料作成・更新に関する操作性の向上や、
データを用いたあらゆる図表への対応力を実現することで、
美しい図表の短時間での作成を補助する。

実際に、ある大手コンサルティング企業による調査では、
think-cellを用いたグラフ作成では、パワーポイントの既存機能を用いたものと比較して70%もの時間を短縮したとの報告もある。

think-cell社が提供する価値は単に業務効率化するだけでなく、洗練されたUIが実現する“革新的仕事体験”である。
『think-cell』の提供する価値について、CEOのケニー・ワイアットは次のようにコメントする。

「think-cellがユーザーに対して提供する価値は、我々のビジョンなしで語ることはできません。つまり、“誰でも、いつでも、複雑なデータから驚くべきストーリーを創造できる世界にする”ということです。キーワードとして挙げるならば、『図表作成の簡単さ』、『図表の正確性』、『あらゆる図表への対応力』といったところでしょうか。

単純ではない課題を考えるとき、単純なデータだけではなく複雑なデータにも目を向ける必要があるものの、“データによる表現は複雑であってはならない”と、我々は考えています。複雑なデータから複雑な図表を作るのではなく、複雑なデータを用いて、正確かつストレートな意見を表現することが重要なのです。

小難しい操作が必要なく、データからダイレクトに自分の意見を表現できる革新的仕事体験こそが、think-cellを利用する価値なのです」

「ガント・チャートやウォーターフォール・チャートをthink-cellなしで作成してみてください。作成の段階で気の遠くなるような作業になる上、更新が極めて困難な構造になっています。

普段、仕事をするときに完全に自分一人だけで仕事をするということはほとんどないと思います。誰かの仕事やその成果を活用しながら進める必要があり、そのために、経年変化するデータを更新し、素早く反映できる環境を整えることが重要です。

損益計算や工程管理は時とともに変化するデータであるため、一定期間ごとに更新が必要になりますが、その更新に関しても、『think-cell』なしでは骨の折れる作業です。難しい上に、図表を再作成することが要求されるので、エラーが起こりやすく、間違った判断を下す要因となり得ます。簡単であることと同時に、様々な図表に対して正確性を持って作成できるということも、『think-cell』の大きな強みです」

損益計算に用いるウォータフォール・チャートの作成例。同社HPより。

また、『think-cell』のライバル、think-cell導入にとっての最大の障壁について、ワイアットは意外な視点からコメントした。

「業務効率化を支えるツールの提供者である競合他社のどれか……ではなく、“何も考えずに古いやり方を続ける人々”です。確かに、初期投資の必要性があることは間違いありませんが、より短い時間で、よりダイレクトなデータによる表現ができるようになるということは、必ずや驚くべきリターンを生むことができます」

実際に使うと、『think-cell』の効果がよくわかる。
例えば、ワイアットも指摘していたように、工程管理を行うガント・チャートを使ってみよう。
コンサルタント業に限らず、多数の関係者が関わる場合にしばしば利用される図表であり、
担当者の明確化や工程の時系列的な管理が可能にする図表として作成される図表である。

まず、メニュー上部の挿入>要素から、作成したい図表である“ガント・チャート”を選ぶ。
例えば、対象となる年月日の指定のために日付らしき項目をクリックすると、内蔵式のカレンダーが出現し、日付情報が一覧的に確認できる。

内蔵カレンダーに加え、ホイール型の操作バーによってユーザー好みのデザインを実現。

実に直感的な操作であり、まるで自分の指を動かしているかのように線の描画、
追加情報の指定など、さまざまな情報のコントロールが可能だ。

しばしば、パソコンは“机の上”と例えられるが、『think-cell』を使っている間は、
自分の意識と脳が直結した上で、全自動で机の中のものが出し入れされているような感覚を覚える。

複雑かつ膨大なデータを利用した資料作成をする職業というと、コンサルタント業が真っ先に思い浮かぶ。
企業からの依頼によってデータを分析し、複雑なデータからこれまでよりも効果の高い施策を提案することで
利益を得る彼らのような職業にとっては、think-cellのようなアシスト・ツールは必須アイテムといえるだろう。
顧客層について、ワイアットは次のように言及する。

「2002年の創業以来、think-cellが主にターゲットとしているのは、複雑なデータを利用して考察をする職業の人々です。これまで、コンサルタント業の人々がそのような役割を担っており、複雑かつ膨大なデータと日夜格闘する彼らの迅速な活動を支えていました。実際に、彼らの高い要求を満たすべく進化し続けたthink-cellは、世界中の10社のトップ・コンサルタント企業のうち、9社にアシスト・ツールとして採用されています。

20年前の創業当時よりもデータの取得と利用が定着した現在では、製造業や金融業など、さまざまな業界にユーザーを抱えています。顧客層の変化に合わせて、どのような使用例を要望するかなどの重要なトレンドを意識しており、製品の設計思想

の中心には、常にユーザーが存在します」

同社の顧客層の一例。同社HPより。

加えて、今後のサービス展開について、ワイアットは次のようにコメントした。

「『think-cell』は、データのヘビーユーザーだけに向けたものではありません。日夜複雑なデータと格闘するコンサルタント業はもとより、月に1度でもデータに触れる人にも使いやすいツールであることが重要だと考えています。それこそが我々のビジョンである“誰でも、いつでも、複雑なデータから驚くべきストーリーを創造できる世界にする”という言葉の“誰でも”の意味であり、そのためにより優れたUIを設計することは避けては通れない道だと考えています。

同時に、意思決定を補助するツールとしての進化を考えるならば、データの活用方法としては図表を作るだけに留まるわけにはいきません。AIによる分析の効果的な活用を含めて、複数の新機能について今後の四半期ごとにわたって発表を続けていく予定です」

これからの時代は「できる/できない」という二軸だけで考えてはいけない。
「やりたいからこのツールを使おう」という積極的な発想こそが重要であり、
技術的な部分を乗り越えて、より素晴らしい「あなたのストーリー」を構築して伝える必要がある。

資料作成という、ストーリーを表現する作業を、よりストレートなものに変える『think-cell』こそ、そんな新たな時代に挑戦するビジネスマンたちの必須ツールとなるに違いない。

ケニー・ワイアット
think-cell社CEO

テキサスAMケナンフラッグラーUNCのケナン-フラグラー・ビジネススクール A&M 大学でBBAを取得し、UNC Kenan-Flagler Business School(ノースカロライナ大学の.ケナン-フラグラー・ビジネススクール)でMBAを取得。2022年より現職。

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