小技いっぱい!ウォーターフォールチャートのテンプレート集

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ウォーターフォールチャートは、データの累積的な影響を視覚的に示すためのグラフの一種です。

初期値と最終値の間の増加や減少を段階的に示し、各要素が全体にどのように影響を与えているかを明確にすることができます。

数値の変化が視覚的に把握しやすくなるため、収益、利益、マーケットシェアなどの指標を表示する際に活用できます。

ウォータフォールチャートはシンプルなビジュアルですが、前期と当期の利益や損益といった比較を行う目的で作成する場合、無料でダウンロードできるテンプレートやエクセルの標準機能で表示できるグラフでは、記載したい情報を十分に盛り込むことができずに終わるケースがほとんどです。

そのため、PowerPointでベースとなるグラフを作成したのち、コメントや図形を切り張りしながら装飾を施し、資料を作り上げていく方も多いでしょう。

ウォータフォールチャートのテンプレートを自分で作っておくのも一つの手段です。

その際はグラフのベースとなる情報に加え、作成する内容によって盛り込むべき要素を把握しておくことが重要になってきます。

ではウォータフォールチャートに必要な要素はどのようなものなのでしょうか。

ウォータフォールチャートに必要なベースとなる要素は以下の通りです。

初期値

データ分析の開始点であり、全ての計算と比較の基準となる値です。

増加量

初期値から数値がどれだけ増加したかを示す量で、正の変化を表現します。

減少量

初期値から数値がどれだけ減少したかを示す量で、負の変化を表現します。

最終値

データ分析の終了点であり、初期値と比較して全体の変化を理解するための重要な指標です。

ウォータフォールチャートを作成する場合、上記におけるそれぞれの項目と数値を用意しておかなければなりません。

こうした最低限必要な情報を揃えてから、各項目ごとの情報を収集し、グラフ化した後に必要に応じて装飾などを施し、見やすい資料にするという手順です。

作りたいグラフのテンプレートが用意できていれば、資料作成の手助けになるでしょう。

ウォータフォールチャートのテンプレートを目的別に紹介します。

こちらを参考にしていただき、目的にあったグラフを作成してください。

年間売上予想

1Qから4Qに至るまでの売上予想を視覚化したグラフのテンプレートです。グラフの右側のコメント欄で、プラス要因やマイナス要因等グラフの内容を補完する情報を記載します。

収益と経費の統合

収益と経費の両方を含む全体の利益性を視覚化した、シンプルなウォーターフォールチャートです。

工数管理

プロジェクトの各フェーズの開始と終了を視覚化し、全体の進行状況を理解できるのもウォータフォールチャートの利点です。

コメント欄に各フェイズごとのポイントや、抑えておきたい情報を記載します。


テーブル

制作

基本設計

管理

外部仕様設計

外部テスト設計

外部テスト実施

工数

A製品の開発

260

120

120

100

19

26

645

B製品の開発

25.5

15

70.5

66

6

12

195

C製品の開発

151.5

12

105

84.5

42

34

429

D製品の開発

122.5

11.5

76

55

18

28

e


営業利益増減分析

営業利益増減分析は、企業の売上や利益、市場占有率などの変動要因を視覚化し、理解を深めるための分析手法です。

売上高の増加要因、コストの増加要因などを項目に入れ、当期営業利益に集約された数字に関する内訳を把握できます。

テーブル

前期営業利益

売上高増加

売上高増加に伴うコスト増加

人件費増加

プロモーション費用増加

○○関連費用増加

その他費用増加

当期営業利益

200

150

-100

-20

-15

-120

-35

e


営業利益増減分析(対前年比)

営業利益増減を前年比で行う際のウォータフォールチャートのテンプレートです。粗利の増加とコストの増加を分けて記載し、比較しやすいように構成しています。

テーブル

営業利益

EC事業粗利増

賃貸事業売上増

その他粗利増

固定費増

変動費増

PR費増

その他費用増

当期営業利益

250

33

6.7

9.6

-9.8

-8.2

-18.5

-4.3

e


営業損益比較

前期と当期の損益比較を行うウォータフォールチャートのテンプレートです。費用の増加要因をコメントで記載し、内訳の詳細情報を盛り込みます。

テーブル

23年3月期

本社減益

A事業減益

B事業減益

既存事業増益

その他

24年3月期

-1200

-850

-1590

-150

550

280

e


売上計画

売上の減少要因と増加要因を各項目で表記し、最終計画の数値に落とし込むようなイメージのウォータフォールチャートです。

売上計画をビジュアルで表現したい場合に、こうしたグラフが良く使われます。

テーブル

今期予算

前年売上

減少要因A

減少要因B

新商品開発

特別価格販売

DM集客

ネット広告集客

メルマガ集客

最終計画

820

600

-100

-150

250

50

25

100

45

820


店舗別売上比較

複数の店舗における売上比較を行い、かつ全社の合計値を積み上げ式グラフで把握したいとき、こちらのテンプレートが便利です。

テーブル

埼玉支店

仙台支店

広島支店

福岡支店

大阪支店

岡山支店

青森支店

松本支店

全社計

120

85

65

50

22

-6

-20

-45

271

180

100

120

108

89

-10

23

10

e


サービスごとの売上比較

サービスごとの売上比較を行う際に、アイコンやロゴマークなどを添付したり、コメントや数値を記号を使いながら入れたりする場合にこのようなテンプレートが役に立ちます。

テーブル

23/3 3Q累計

Aサービス

Bサービス

Cサービス

24/3 3Q累計

100

4

9

25

e


think-cell のテンプレートをダウンロード

think-cell のコミュニティサイトでは、ウォータフォールチャートをはじめとするビジネステンプレートのダウンロードができます。

サイトからダウンロードできるテンプレート例

ぜひ会員登録してテンプレートを使ってみてください。
公式ユーザーコミュニティサイト:think-cell Lab

今回本文中で紹介したテンプレートは、think-cell の利用登録を行えば誰でも簡単に作れます。


think-cellは、特別なスキルがなくても一定基準のクオリティとデザイン性が高いグラフを一瞬で作ることができます。

グラフの作図にかかる時間を圧倒的に省力化できる think-cell を導入すれば、エクセルやパワーポイントを使った資料作成における非生産的な作業時間を、ほかの生産的な考察に使うことも可能になるでしょう。

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