パワポで伝わるフローチャートを作る|無料テンプレート提供

29 分で読めます — by Risa Abe
複雑な業務フローや意思決定を伝える際に、最も効果的な方法のひとつが「フローチャート」の活用です。文章だけでは把握しづらい流れを、図解化することで理解・共有・説得が格段にスムーズになります。
特にPowerPointでのフローチャートは、社内外のプレゼン資料や業務報告に欠かせないスキルです。本記事では基本的な作り方から応用テクニック、さらに今すぐ無料で使えるプロ仕様のテンプレートまで詳しく解説します。
本記事のアジェンダ
- なぜ今、業務でフローチャートが必要なのか
- フローチャート作成の前に整理すべき3つのポイント
- PowerPointでフローチャートを作る際の機能
- 【応用編】SmartArtで効率的に作るコツ
- 【時短編】think-cellのテンプレで“考えずに”作る方法
- 読み手を迷わせない!分かりやすいフローチャートの設計ポイント
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業務でフローチャートが重要になる理由
業務において複雑なプロセスや意思決定を共有する際に、フローチャートは単なる図解ではなく「理解度を高めるための武器」となります。テキストだけでは伝わりにくい工程も、図式化することによって、ひと目で把握でき、関係者間の認識を揃えやすくなります。
システム全盛の時代において、システムを扱うだけではなく「人に説明できる力」が求められており、フローチャートはその基盤となり得るツールです。
意思決定のスピードを上げ、業務の属人化を防ぐためにも、誰もが理解できる設計図としてフローチャートを上手く活用することが重要です。
フローチャートの作成前に
整理すべき3つのポイント
フローチャートを効果的に活用するには、作成前の準備が重要です。目的や対象を曖昧にしたままでは、途中で構造が崩れて手戻りが発生します。
紙に書き出して全体像を把握し、流れの種類を見極めて設計することで、効率的かつ完成度の高いフローチャートを作成できます。ここでは、フローチャートを作成する前に整理しておきたい3つのポイントを解説します。
1. 目的を明確にする
フローチャートは「誰に」「何を」「どう伝えるか」を明確にしてこそ効果を発揮します。
目的が曖昧なまま作り始めると、途中で構造が破綻し、修正に余計な手間がかかることになるため注意が必要です。
例えば、新人研修向けなら専門用語を避けてシンプルに、経営層向けなら意思決定ポイントを強調するなど、対象読者によって設計の軸は異なります。
最初に目的を定義することで、作業の方向性が定まり、全体の一貫性が保たれます。結果として作業工数の削減にもつながり、効率的な資料作成を実現できます。
2. プロセスを紙に書き出す
最初からPowerPoint上に直接フローチャートを作成すると、非効率になりやすいです。まずは付箋やメモを使って全体の流れを書き出すと、抜けや重複に気づきやすくなります。
付箋やメモを使う方法は、特に複雑な業務プロセスにおいて、俯瞰的に眺めながら調整できる点で大きなメリットです。紙やホワイトボードに手で描くことで、関係者同士の意見交換も容易になり、修正点をその場で反映できます。
あらかじめ全体像を整理したうえでPowerPointに落とし込めば、構成ミスを防ぎ、スムーズに完成度の高いフローチャートを作成しやすくなります。
3. 流れの種類を見極める(順序型・分岐型)
フローチャートには順序型、分岐型、ループ型などの種類があります。そのため、業務プロセスに適した型を選ばなければ、読み手の誤解を招くおそれがあります。
例えば、単純なタスク進行は順序型、承認フローのように条件分岐がある場合は分岐型、定期的な点検や繰り返し業務にはループ型が有効です。
作り手が流れの特性を理解せずにあいまいな基準で型を選んでしまうと、情報が伝わりにくくなるだけでなく、業務改善の機会を逃すこともあります。用途に応じて適切な流れを見極めることが、わかりやすいフローチャートを作成するためのポイントです。
【基本編】PowerPointで
フローチャートを作る際使用する機能
一見難しそうに見えますが、PowerPointの標準機能だけでも、十分に実用的なフローチャートを作成できます。図形やテキスト、矢印を組み合わせることで自由度の高い設計が可能です。
ここでは、PowerPointを使ってフローチャートを作成する基本的な方法を解説します。
フローチャートに使う図形を選ぶ

PowerPointでフローチャートを作成する際は、最初に図形の種類を正しく選ぶことが重要です。
一般的な処理には「四角形」、判断ポイントには「ひし形」、開始や終了は「楕円」が使われます。これらの基本ルールを守ることで、誰が見ても直感的に理解できる図解が可能になります。
誤った図形を使用すると、読み手が混乱し、業務フローの意図が正しく伝わらなくなるおそれがあります。標準的な図形を選びつつ、業務特性に応じて工夫を加えることで、わかりやすく効果的なフローチャートを作成できます。
図形にテキストを入力する
図形を挿入したら、クリックして直接テキストを入力できるようになります。ここで重要となるのは、文字の配置と可読性です。
フォントサイズはスライド全体のバランスを意識し、過剰に小さくしないことがポイントです。中央揃えにすると視覚的に整いやすくなり、行間を適切に調整すれば読みやすさが向上します。
また、フローチャート内でやむを得ず専門用語を使う場合でも、読者がなるべく理解しやすい表現を選ぶなど、誤解を防ぐ工夫を意識しましょう。図形の中に情報を詰め込みすぎず、簡潔にまとめることが、伝わりやすい資料づくりの基本です。
図形を等間隔に並べる整列テクニック

フローチャートを整然と見せるためには、図形の配置が欠かせません。
PowerPointには「配置」機能があり、上下左右に揃える、均等に間隔を整えるなどの調整が可能です。複数の図形を選択し、等間隔に並べるだけで、視覚的に整った印象を与えられます。
さらに、ガイドやグリッド線を活用すると、手作業によるズレを防げます。見た目の整列が整うことで、フロー全体が明快になり、資料としての説得力も大きく向上します。
図形と図形を矢印で接続する

フローチャートの肝は「流れ」を示す矢印にあります。
PowerPointでは「線」よりも「コネクタ」を使うと、図形を移動しても自動的に接続を維持できるため便利です。
コネクタは直線、曲線、直角など複数のスタイルを選択可能であり、フローの複雑さに応じて使い分けると効果的です。ただし、接続が交差しすぎると可読性が下がるため、矢印の方向や位置を工夫して整理することが重要です。
フローチャート全体を見やすく調整するコツ

見栄えの良いフローチャートに仕上げるためには、完成後に全体を見直す作業が欠かせません。図形サイズの統一、余白の調整、矢印の方向性の整理といった最終調整を行うことで、視認性が格段に高まります。
特に、プレゼンテーション用の資料では、限られた時間で相手に内容を伝える必要があるため、全体の見やすさが成果を大きく左右します。必要に応じて色やフォントを調整し、強調したい部分を目立たせる工夫を加えると効果的です。
【応用編】
SmartArtで効率的に作るコツ
短時間でフローチャートを作成したい場合は、SmartArtの利用が有効です。あらかじめ用意されたテンプレートを選ぶだけで基本的な図解が完成するため、資料作成のスピードが大幅に向上します。
ここでは、SmartArtで効率的にフローチャートを作成する方法を紹介します。
SmartArtで使える代表的なフローチャート形式

PowerPointのSmartArt機能を使えば、定型のフローチャートを素早く作成できます。代表的な形式には「プロセス」「循環」「階層」などがあり、それぞれ適した用途があります。
プロセス型は連続的な手順に、循環型はPDCAなどの改善サイクルに、階層型は組織図や承認フローに、それぞれ活用可能です。
用途に合ったレイアウトを選ぶことで、短時間でも完成度の高い図解を実現できます。ただし、カスタマイズの自由度は低いため、複雑な業務フローを作成する場面では表現に限界がある点も、十分に理解しておく必要があります。
テキストとレイアウトを一括で操作する方法

SmartArtでは、左側のテキストウィンドウを使って階層的に文章を入力できます。入力内容がそのまま図形に反映されるため、構造を考えながら効率的に作業が進められます。複雑な内容を整理しやすく、短時間で見やすい資料を作成できるのが大きな利点です。
また、レイアウト変更も簡単に行えるため、作成途中で方向性を変えても調整が容易です。スピードと柔軟性を兼ね備えた機能であり、資料作成の効率アップが期待できます。
配色・フォント・図形のスタイル変更のコツ
SmartArtは標準のままでも使えますが、配色やフォント、図形のスタイルを調整することで、よりプロの品質に近づけられます。
例えばブランドカラーを取り入れて全体に統一感を持たせたり、文字サイズを調整して可読性を高めたりといった工夫が有効です。
配色は背景と文字色のコントラストを意識し、アクセントカラーを絞って使うと視認性が向上します。また、図形のスタイルを変えて立体感を出すと、単調な印象を避けられます。全体のデザイン設計を意識することで、内容の説得力も自然と高まります。
SmartArtを図形に変換して自由度を上げるテクニック

作成したSmartArtは「図形に変換」することで、通常のオブジェクトとして編集可能になります。これにより位置調整や形の変更が自由に行えるようになるため、複雑な業務フローにも対応できます。
特に、条件分岐や例外処理を含むフローでは、変換後にコネクタを使って調整する方法が効果的です。SmartArtの手軽さと、図形編集の自由度を組み合わせることで、効率性と柔軟性を両立したフローチャートを作成できます。
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「良いものをはやく作る」方法

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読み手を迷わせない!分かりやすい
フローチャート設計ポイント
フローチャートの内容をより効果的に伝えるためには、設計段階で「読み手目線」を徹底する必要があります。配色やトンマナの統一、視線の流れに沿った構成、簡潔なメッセージ化といった工夫が欠かせません。
ここでは、読み手を迷わせない「分かりやすいフローチャート」を設計するための3つのポイントを解説します。
1. トンマナと配色を統一する
視覚的な統一感は、フローチャートの理解度を大きく左右します。配色がバラバラだと視線が分散し、情報が正しく伝わりにくくなるため注意が必要です。
分かりやすさを高めるためには、背景色と文字色のコントラストを強調し、主要な要素にブランドカラーやアクセントカラーを活用するのが効果的です。さらに、線や矢印のスタイルも揃えると全体のトーンが整い、資料全体に一貫性が生まれます。
2. ひと目で読める「読み方向」を意識する
フローチャートは、直感的に理解できる設計を意識する必要があります。左から右、上から下といった一般的な視線の流れに沿って配置することで、読み手が自然に理解できる構成に仕上がります。矢印が逆向きに交差すると混乱を招くため、必ず方向性を統一しましょう。
さらに、複雑なフローではセクションを分けて整理すると、情報が整理されて伝わりやすくなります。プレゼンや報告資料で重要な情報を瞬時に伝えるためには、この「読み方向の意識」が重要なポイントです。
3. 1プロセス=1メッセージの原則を守る
1つの図形に複数のメッセージを詰め込むと、情報が過剰になり理解しにくいフローチャートになってしまいます。
ビジネス資料では「簡潔さ」が最大の武器であり、1プロセスにつき1つの行動や判断を表すのが原則です。スライド1枚あたりのプロセス数も5〜7程度に抑えることで、読み手の負担を軽減できます。
シンプルさの徹底は、説得力や信頼性を高めるうえでも有効です。視覚的にも情報的にも整理されたフローチャートが、最終的に業務改善の質を高める鍵となります。
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フローチャートスライドは
「設計図に落とす」工程が鍵
フローチャートは単なる装飾ではなく、業務を設計図に落とし込むための重要なツールです。考えを形にすることで、誰もが同じ認識を共有でき、業務改善や意思決定が円滑になります。
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